モーツァルト:ピアノ協奏曲第26番ニ長調k.537戴冠式
この曲はモーツァルトの27曲あるピアノ協奏曲の26番目の作品で
1789年の4月14日に初演されているそうです。
20番ニ短調から25番ハ長調までの6曲が
いずれも最高峰の作品として語られるのに対し
最後の2曲はやや評価が低いようです(でも人気は高い)
前衛的(当時としては)な作風から伝統的な作風に戻って
芸術的な野心より本来の爛漫さを表に出した華やかな曲です
ニ長調独特な祝典的気分にも満ちています
第1楽章 アレグロ ニ長調
15分近くかかるかなり長い楽章
行進曲風に始まって全体としては平板
第2楽章 ラルゲット イ長調
下属調のト長調でも平行調のロ短調でもなく
属調のイ長調によるやさしい音楽
モーツァルトのイ長調は恋の気分だと言われています
第3楽章 アレグレット ニ長調
型どおりのロンドです
ペライア/イギリス室内o.
アシュケナージ/フィルハーモニアo.
ブレンデル/アカデミー室内o.
第1楽章 14’26 第2楽章 6’10” 第3楽章 10’17
アンネローゼシュミット/マズア
どれも味わい深い演奏ですが
曲や演奏については
あらためて聞き比べてからコメントしようと思います
1789年というと
フランス革命 の年ですね
(正確にはバスチーユ牢獄襲撃の年)
貴族社会から市民社会へと
時代が大きく動いていった時代
音楽も貴族のものから民衆のものへと
徐々に変化していったのでしょうか
そのフランス革命でギロチンにかけられたのが
ラボアジェ なんですね
質量保存の法則 とかで有名ですから
化学者のイメージが強いんですが
法律学校を卒業して役人になった人なので
むしろ文系の人なんですよ
徴税官をしていたために民衆の恨みを買い
処刑されてしまったわけです
化学で有名なイタリアのアボガドロもやはり法律学校を出ていて
数学や化学は独学で勉強したそうです
だからこそ古い伝統に縛られずに
歴史に残る業績をなしとげたんでしょうね